
会社や業界は変わっても、職種は変わらず、職域を広げることでキャリアアップを図る「転社」が圧倒的に多いのが転職の現状と言えます。一方、経理から人事や営業など、職種を変える「転職」は、慎重な対応が望まれます。仕事上何らかの関連があった職種は別として、憧れだけが動機になっている「転職」の場合は、これまでのキャリアを生かすことは難しいからです。将来のキャリアプランを立て、実現性を熟慮したうえで行動を起こさないと、無駄な時間を浪費しかねないということにもなります。私たちの経験では「転職」に成功する人はほとんどが30歳くらいまでの方々です。

スタッフからマネージャー、ディレクターへと直線的に進むことが多かったキャリアアップのパターンが、多様化してきています。今までのようにピラミッド型の組織から、フラット型あるいはプロジェクト型の組織改編といった新しい組織形態がみられ、ただ単に上を目指す従来型のキャリアアップにも変化の兆しがあります。専門性を生かしながら異なる分野を目指すケースや、その周辺分野の知識と経験を積み複合的なキャリアで専門領域を広げ、自分の可能性を追求する転職も選択肢の一つとなってきています。

転職市場では即戦力のスペシャリスト人材が求められる一方で、いくつかの職種を経験し異なる業務経験の組み合わせで企業に高い付加価値をもたらす人材のニーズも強まっています。参考例としては、マーケティングから営業に移り、市場、顧客ニーズの分析経験を活かしてコンサルティング営業で成功する人。営業での商品知識、業界情報、人脈を生かして国際的な物流・購買で活躍している人。エンジニアでは、技術的な専門性に業務知識を身につけITコンサルタントになる人があげられます。

人材紹介会社に登録して転職を希望する人の大多数は現職のまま活動を行っています。その理由としては退職をしてからでは次の4つのハンディキャップがあるからです。
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失業というリスクを犯してまで退職した理由に不審をいだかれやすくなります。 |
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条件に合う会社に転職するのはある程度の時間がかかります。3ヶ月から6ヶ月かかって希望の会社に巡り会うことも少なくありません。 |
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退職して2〜3ヶ月ともなると、焦りから妥協して転職してしまうというケースもあります。 |
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足元をみられ条件交渉が不利になる傾向があります。現職から転職する場合より給与が下がる確率は高くなります。もちろん、多忙なために退職してから転職活動をせざるを得ない場合もありますが、事前に自分の市場性を理解し、辞めたときのリスクを充分に確認してから行動を起こすべきと言えます。 |
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